コラム
[第9話]「活かすもの」と「捨てるもの」
クークルでは、パッケージ袋や手提げ袋などのすべての製品を通じて「価値の提供」を行っていると考えております。
しかし、業界の中には、「いずれ捨てるもの」あるいは「ゴミ」を作っているのだという認識を持つ方もいらっしゃいます。本当に残念でなりません。
例えば、ある店舗の棚には、以下の2つの商品が並べられています。
- 商品がそのまま販売されている
- 商品がきれいに印刷されたOPP袋で包装され販売されている
想像してみて下さい。
みなさまは、どちらを選ばれますか?
おそらく、OPP袋で包装された商品を手に取り、レジへと進むのではないでしょうか。
このように、いずれ捨てられるものであっても、商品がお客様の手元に届くまでは、袋が多大な価値を確実に生み出しているのです。袋は、商品を保護し、商品をまとめ、商品に彩りを与えるもので、「商品を活かすもの」なのです。
パッケージ袋だけに限らず、DM用の封筒であっても、手提げ袋であっても、またはゴミ袋であっても同様です。そこには必ず価値があり、その価値をクークルは提供をしているのです。
「活かすもの」と「捨てるもの」の考え方の違いは、会社やその製品に大きな影響を与えます。みなさまは、「捨てるもの」という考え方で作られた製品を使いたいと思いますか?
クークルは、これからも袋が「活かすもの」という考え方で、価値を提供し続けて参ります。
[第8話]売り場と商品パッケージ袋の関係
商品のパッケージ袋をどのようなものにすればいいか。
もちろん、商品の大きさや袋への納まり具合というのも大事ですが、販売する際にパッケージ袋でどのように見せるのかということを考えるのも大事な点です。
そこで、「売り場を想像する」ということが重要です。
店内のどこに置かれるのか。
どのように販売して欲しいのか。
陳列場所
透明度の高いOPP袋を利用する場合は、大きく分けて次の2種類があります。
< 棚の上に並べられるのか。または、什器に吊り下げられるのか。 >
店舗では、一般的に類似する商品を同じ場所に並べて販売致します。限られた販売場所の中で効率的に陳列出来なければ、その商品は陳列しにくいということで外されてしまうこともあるかもしれません。
もし、類似する商品の横に自社商品を陳列してもらいたい場合は、類似商品がどのように陳列されているのかを知る必要があります。その陳列方法が吊り下げ式だとしたら、吊り下げられるヘッダー付きのOPP袋や穴空きのOPP袋を選択すると良いでしょう。棚置きでしたら、テープ付きのOPP袋を選択すると良いでしょう。
差別化
次に、数ある商品の中でどうすれば自社の商品を見てもらえるか。
同じような商品が並ぶ中、自社商品を目立たせるためには他との差別化をする必要があります。陳列における差別化は、形状と見栄えで実現します。
吊り下げ式は、視線と垂直に商品が並ぶため、商品の前面が広く視線に入ります。また、吊り下げ式ではなく、棚に商品を表向きに立てて奥から前へ陳列する方法においても、吊り下げと同様の効果が得られます。
そのため、商品の前面は、目を惹く上で非常に重要です。パッケージ袋の前面に印象的な内容を印刷することが差別化につながり、購買へ第一歩なのがわかります。
透明と印刷の使い分け
最後に、上手なパッケージ袋の印刷は、どのようなものが良いか。
OPP袋の大きなメリットは、非常に透明であることです。包装されていても商品を見せられるということで、商品自体の訴求力があり購入者に安心感を与えます。
OPP袋の印刷部分と透明部分を上手に使い分けることが出来れば、パッケージ袋が商品の売り上げにより貢献することは間違いないでしょう。
まとめ
以上をまとめると、次のようになります。
- 売り場を想像する
- パッケージ袋の前面を意識する
- 印刷で引き立て透明を生かす
パッケージ袋をどのようなものにするかは、この3つをスタート地点にしてみてはいかがでしょうか。
[第7話]フィルムとグラビア印刷の話
ポリエチレン(HDPEやLDPE)やポリプロピレン(OPPやCPP)などのフィルムは、主にグラビア印刷という手法でフィルムに印刷を行います。
グラビア印刷は、数ある印刷方式の一つで、凹版印刷の一種です。グラビア印刷の最大の特徴は、精細な色の濃淡を表現することができる写真画印刷の再現性の高さです。また、版の耐久性が高く、印刷速度が速いため、大量部数の印刷に適しています。
印刷機の写真を見ていただくと、よりイメージしやすいと思います。
→ 参考:グラビア印刷機の写真 (Google画像検索結果から)
グラビア印刷機は、1色ごとに1つの印刷ユニットを持っています。利用する印刷ユニットの数は、印刷内容を再現するために必要な色数によって決まります。印刷ユニットごとに版が必要ですので、色数が増えるにつれてインクと版が必要です。そのため、色が1色増えるごとに印刷費用がかかります。
グラビア印刷の色の表現は、単色で行う場合と掛け合せ(フルカラー)で行う場合があります。
単色 |
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掛け合せ(フルカラー) |
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透明フィルムにフルカラー印刷を行う場合は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイト(CMYK+W)の5色が必要です。しかし、印刷内容によっては、上記5色+数色が必要になることもあります。(例:写真画に5色以外の色で文字やベタが含まれている場合)
グラビア印刷は、1秒あたり2m〜3mもの印刷速度を実現します。1分で120mの印刷が仕上がるため、幅100mmのOPP袋が1,200枚分も仕上がります。印刷自体の時間は短いですが、版とインクを各印刷ユニットに設置しそれぞれにフィルムを通さなければいけませんので、印刷準備に1時間近くの時間を要します。これが、袋の数量に関わらず印刷のイニシャルコストが必要な理由になります。そのため、ロット数がある程度なければ、袋の単価が割高になってしまいます。
今回は、このあたりまでご説明いたします。
[第6話]OPP袋の材料とロットの関係
OPP袋は、どんな材料で出来ているのでしょうか?
それはもちろん、OPPフィルムです。
OPPフィルムは、ポリプロピレンを平たく伸ばしてフィルム状にしたものです。1枚の長いシートを一定の長さ分(2,000mや4,000mなど)紙管に巻きつけたものが流通しています。これがOPP原反と呼ばれています。
OPP原反は、同じ厚さ、同じ幅のOPPフィルムを巻いたものです。
そのため、フィルムの厚さごと、幅ごとに異なる原反になります。
さて、OPP原反を使って袋を作る場合、袋の寸法に見合ったOPP原反を利用します。そのため、フィルムの厚さや袋の形状によって、異なる原反を利用します。
たとえば、
- OPP#30(0.03mm) 210×320+40(mm) 5,000枚
- → 厚さ0.03mm 幅680mmの原反が1,050m必要
- OPP#40(0.04mm) 130×200+40(mm) 10,000枚
- → 厚さ0.04mm 幅440mmの原反が1,300m必要
となります。
このように、利用するフィルムの厚みや袋の形状によって、必要な原反が異なります。また、2,000m中1,300mしか使わないなど、必ず余りが発生します。利用頻度が高い原反であれば、この余りを再利用しますが、そうでない場合は、不良在庫となってしまいます。そのため、一般的に2,000m分を最小ロット数とする会社が多いのです。
弊社が2,000m未満のロットでも製造させていただける理由は、出来る限り利用量の多い寸法の原反を仕入れ、数多くの注文に効率良く割り当てているからです。
[第5話]OPP袋でさりげない気配りを
先日、封筒を中心に扱っている、とある紙製品専門店にて、紙の封筒を数枚購入したときのこと。
文房具店では、商品をそのまま紙の袋に袋詰めするケースが多いです。
しかし、こちらのお店では違いました。
それは、商品を<テープ付きのOPP袋>に入れて、その上で紙袋に入れていただけたということです。
個包装されていない紙中心の商材を取り扱っているためでしょうか。
紙袋だけでは、雨に濡れたり水溜りに落とした際に、商品が使い物にならなくなってしまう可能性があります。
ささいな気配りではありますが、防水性の高いテープ付きのOPP袋でしっかりと商品保護をしていただけたことが、とても心地の良いものでした。
こちらのお店の商品を大切に扱う気持ちが現れているのでしょう。
非常に安いものですが、その使い方次第で小さな感動を与えられる。
それが、OPP袋の1つの魅力なのかもしれません。
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